世界に対する認識
先週、お宮参りへ行ってきました。
娘にとってのはじめての外出。
眩しい太陽の光や涼しい風を身体いっぱいに受け、
僕たちにとっては当たり前に感じる世界がとても新鮮だったようです。
今までずっとお腹の中にいたわけだから、そりゃ全てが驚きの連続ですよね。
世界を認識する
心理学では、生まれたばかりの子どもが、
どのように世界を認識していくかというと、
それは、「母親との関わり」だといわれています。
お腹が空いて泣けば、食べ物をもらえるし、
困った時には最後には必ず誰かが来てくれる。
「不安→安心」
「不安→安心」
ということを何度も繰り返し経験することによって、
この世界への基本的信頼感がつくられるようです。
自分が守られていると感じることで、
「この世界は安心していい」と理解するわけです。
手が届かないことや、
100%子どもと向き合えないことだって当然あるけれど、
いくら泣いても絶対に助けてもらえない
という経験しかできなければ、
「この世界では、何をしたってダメなんだ」
と認識してしまうのでしょう。
「鎖につながれた象」
という有名な話があります。
あるサーカス団に飼われている、大きな象がいました。
その大きな象はとても力が強く、舞台の上では迫力満点の演技をし、
子どもたちからも大の人気者でした。
演技が終わると、象はいつも舞台裏で、
ちっぽけな杭に結ばれた鎖で足をつながれていました。
ところが、その杭というのは、
いくらも地面に打ち込まれていない小さな木のかけらで、
大きな象なら、簡単にひっこ抜けるくらいのものでした。
しかし、象はちっとも逃げようとはしません。
なぜ象は逃げないのでしょうか?
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それは、象がとっても小さい頃から同じような杭に
足をつながれているからです。
生まれたばかりの小さい象は
押したり、引いたり、汗だくになって逃げようとしたに違いありません。
次の日もまた次の日も。
しかし、小さな象にとっては杭があまりにも大き過ぎて、
逃げることができませんでした。
ある日、とうとう象は自分の無力さを認め、
逃げることを諦めてしまいました。
今は大きくなった力強いその象は、
「できない」
と信じ込んでいるから、逃げないのだということです。
三つ子の魂百までとは言いますが、
幼少期のころの経験というのは、
その後の人生において大きな影響を及ぼすのでしょうね。
ただ、この時期にこれを経験したから大丈夫、
これの次にはこの段階というように、
決して人生とは機械的 なものではなく、
その時期に経験できなかったら、
一生ダメということではないみたいです。
長い人生において、回復するチャンスはいくらでもあるのでしょう。
いや、しかし、子どもに絶対的安心感を感じさせてくれるのは、
やっぱり母親で、お母さんは子どもにとっての世界そのものです。
これは男が代わりになるのは、ちょっと難しいね。